じゃがいもの植え付け準備をしているとき、
「種芋を半分に切って置いておいたら、シワシワになってしまった!」
そんな経験、ありませんか?
私も実際に、しばらく保管していた種芋が見るからにシワシワになっていて、
「これ、もうダメなのかな……」と不安になりました。
でも大丈夫!結論から言うと、シワシワになった種芋でも植え付け可能です!

じゃがいもの種芋がシワシワになる原因
そもそも、なぜ種芋はシワシワになってしまうのでしょうか?
主な原因は、水分の蒸発です。
じゃがいもの種芋は、生きた植物の一部。
保存している間にも、わずかずつ呼吸をして水分を消費しています。
特に、次のような条件下では水分が早く失われ、シワシワになりやすいです。
- 乾燥した場所に長期間置いた場合
- 高温の部屋に置いていた場合
- 直射日光に当て続けた場合
- カット後、切り口の乾燥処理が不十分だった場合
また、半分に切った種芋は、表面積が増えるため、丸ごとの芋よりも水分が失われやすい傾向にあります。
そのため、特に切ったあとの種芋は、風通しの良い日陰で乾燥させ、できるだけ早めに植え付けるのが理想です。

種芋の切り口をよく乾燥させることが大切!という情報を見たので、日当たりのいい室内に一週間置いていたら、シワシワになっていました…。

シワシワの種芋を植え付ける時の条件
ひとつだけ重要な条件があります。それは、「芽が出ていること」です。
じゃがいもは、種芋の芽から新しい茎や根を伸ばして成長します。
種芋が多少シワシワになって水分が減っていても、芽がしっかりしていれば、土の中でまた元気に育ってくれます。
逆に、芽がまったく出ていない場合や、種芋自体が腐敗していたり、カビていたりする場合は、
残念ながらそのまま植えても発芽しない可能性が高いです。
まずは種芋をよく観察して、
- 芽がぷっくりとふくらんでいるか
- カビや異臭がないか
確認して、芽が元気であれば、シワシワでも自信を持って植え付けましょう!

シワシワになっていて、芽が出ていないジャガイモを試しに植えてみました。発芽しないので掘ってみると、腐った種芋が出てきました…。

じゃがいもの植え付け時期はいつ?
じゃがいもの植え付けに適した時期は、春先です。秋じゃがいももありますが、最近では残暑が厳しいこともあってか、秋じゃがの種芋は種苗店でも見かけません。初心者の方には春じゃがいもがオススメです。地域によって多少異なりますが、春じゃがの植え付け目安は以下のとおりです。
- 暖地(関東以西):2月下旬~3月上旬
- 中間地(東北南部など):3月中旬~4月上旬
- 寒冷地(北海道など):4月中旬~5月上旬
ポイントは、遅霜(おそじも)が降りなくなる頃を見計らうことです。
春に植えたじゃがいもは、梅雨に入る前の6月頃に収穫できます。
雨に当たると病気が発生しやすくなるため、できるだけ早めに植え付けて、早めに収穫できるように計画しましょう!
失敗しない!じゃがいもの植え付け方法
1. 種芋を準備する
健康な種芋を用意します。
大きな種芋は、半分または1/3に切り分け、必ず芽がつくようにします。
(切った芋が30グラムを超えるように切る)
切った種芋は、風通しの良い日陰で半日〜1日乾かして、切り口を乾燥させましょう。
これにより、腐敗や病気を防ぎます。

適当に半分に切ってしまうと、切った半分には芽がなかった!なんてことになります。切る前に日光に当てて芽出しをして、芽が半分になるように切り分けましょう。
初心者の方にオススメなのが、種苗店で小さな種芋を選ぶこと。グラム単位で量り売りしてくれるところであれば、小さな種芋でも損はしません。小さな種芋であれば、そのまま植え付けて失敗知らずです。
2. 畑(またはプランター)の準備
じゃがいもは、日当たりと水はけの良い場所を好みます。
事前に土をよく耕し、堆肥や肥料をすきこんで、ふかふかの土にしておきます。
※石灰は入れすぎると「そうか病」という病気が出やすくなるため、控えめにしておくのがポイントです。
畝は、幅60〜70cm、高さ15〜20cmくらいが目安です。
3. 種芋を植える
深さ10cmほどの穴を掘り、切り口を下向きにして種芋を置きます。
- 株間(種芋と種芋の間隔):30cm
- 条間(列と列の間隔):60cm
この間隔を保つことで、成長したときに芋同士が邪魔し合わず、大きなじゃがいもができます!
植えたら、軽く土をかぶせて終了です。畑に植える場合は黒マルチをオススメします。
4. 植え付け後の管理
植えたあとは、自然に発芽するのを待ちます。
水やりは基本的に必要ありませんが、あまりに乾燥が続くようなら軽く潤してあげましょう。
芽が出たら、芽かき(元気な芽だけを残す作業)や、土寄せ(根元に土を盛る作業)を適宜行いましょう。こうすることで、しっかりしたじゃがいもがたくさん育ちます!黒マルチをかけている場合は土寄せは必要ありません。
まとめ:シワシワの種芋でも収穫できる!
じゃがいもの種芋がシワシワになっても、芽が出ていれば問題なく植え付け可能です!
多少シワシワでも、生命力は残っています。焦らず、丁寧に植え付けてあげれば、立派なじゃがいもがきっと育ちます。今年も、じゃがいも栽培を楽しみながら、美味しい収穫を目指しましょう!
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